モチモチとした食感と弾力のある歯ごたえこそが「讃岐うどん」の命。
本場本物の讃岐うどんはどのようにして作られるのでしょうか?
讃岐うどんの打ち方をご説明しましょう。
讃岐うどん打ち方の手順
讃岐うどんは基本的に以下のような手順で打たれています。
塩水づくり
↓
加水
↓
手合わせ
↓
まとめ
↓
足踏み
↓
寝かし
↓
生地伸ばし
↓
切る
↓
茹でる
↓
食べる
基本的には、小麦粉と塩と水を混ぜ、足で踏んで寝かして切る、という工程となりますが、普通のうどん作りではなじみのない言葉もあるようですね。ではさらに詳しく見てみましょう。
おいしい讃岐うどんの打ち方
まずは分量です。
10人前を打つ場合の基本的な分量はこちらです。
小麦粉(中力粉)…1kg
塩(天然塩がおすすめ)…40g
水(天然水がおすすめ)…560cc
打ち粉(コーンスターチ推奨)…適量
【塩水づくり】
塩水は讃岐うどんのコシに作用します。
小麦粉に塩水を加えるとグルテンが引き締まり、弾力のある麺を生み出すのです。
塩の量は定量ではなく季節によって変わります。
目安は小麦粉100に対して春・秋は5%、夏は6%、冬は4%加えるのが基本です。
作り方は塩と水をボールに入れて塩が完全に溶けて混ぜます。
塩が解けていないと小麦粉と合わせた時にムラができるので注意です。
【加水】
小麦粉に塩水を加えてゆく事を「加水」と言います。
塩水を小麦粉に少量ずつ流し入れながら混ぜます。一度に入れると生地が軟らかくなってしまう事があるので、約一割を残すように意識しながら、まんべんなくまぜる事がポイントです。
【手合わせ】
小麦粉と塩水を手で混ぜながらそぼろ状にする作業が「手合わせ」です。
手合わせがうまくいかないと讃岐うどんの仕上がりに影響しますので、注意を払う必要があります。
指を大きく広げ、指先に力をいれて、全体的に円を描くように混ぜます。
混ぜる時間の目安は3~4分で、粉の色が白から淡黄色になったら手合わせ終了です。
【まとめ】
手合わせで、そぼろ状にした粉を、寄せ集めて一つの玉にまとめ上げることを「まとめ」と言います。
粉の塊を両手で寄せながら団子を作るようにまとめます。
生地を回転させながら体全体を使ってまとめます。最後はこね鉢全体を使って生地を前後左右に体全体をつかって押し固めると、うまくまとまります。
ちなみに「まとめ」の段階では生地はボソボソしています。
【足踏み】
モチモチ食感と弾力のある麺を作るには「足踏み」が必要です。
まとめた生地を袋に入れ、袋の上に布かゴザをかぶせ、足のかかとで50回~100回くらい、足踏みをして生地を伸ばします。約5分踏んだら直径40cm、厚さ1cmにし、さらに丸めて団子にします。この踏む→団子にする→踏む作業を繰り返繰り返し足踏みしてゆきます。袋から生地を取り出したら三つ折りにし、上から抑えて平らに整えたら、生地の角を真ん中に巻き込み、絞った所が閉じないようによじり、ビニール袋に入れます。
【ねかし】
ビニール袋に入れた生地は、室内に置いて「ねかし」をします。「ねかし」は生地を熟成させる工程です。
寝かす時間は春・秋が1~2時間、夏は30分~60分、冬は2~3時間が目安です。
その年に収穫された小麦なら、グルテンが硬直していないので寝かす必要はありません。
【生地のばし】
寝かせた生地は「生地伸ばし」で薄く伸ばします。
団子状態になっている生地を足で踏む、または手で2センチくらいの厚さまで伸ばし、打ち粉をします。
生地の真ん中に麺棒を置いて押しながら転がして、全体的に正方形になるように整えて伸ばします。
【切り】
伸ばした生地をうどんの形状にする工程が「切り」です。
生地に打ち粉をして、下を広く、上へ行くほど狭くなる山のような形で3、4段に折りたたみます。
生地の山を包丁で3ミリ位の間隔に切ります。
切ったら打ち粉を払い、中央部分を束ねて麺をふるってほぐします。
【茹でる】
大きな鍋にたっぷりとお湯を沸騰させ、麺を入れたら、麺がくっつかないように棒で軽く混ぜます。
麺を入れるとお湯の温度が一瞬下がるので、再沸騰をさせてうどんを浮かせます。
12分~13分ほど茹でたら完成です。
このように工程と分量をしっかり押さえればおいしい讃岐うどんを自分で打つことが可能です。
最期にもう一つ「茹でたら5分以内に食べる」を付け加えておきます。
楽しく打っておいしい讃岐うどんを食べましょう!